Microsoft Power Platformプレミアム機能の3つのメリット

 Jun 20, 2023 8:00:00 AM  富士フイルムデジタルソリューションズ株式会社

フォレスターの総経済効果調査(マイクロソフトの委託により2022年に実施)によると、Microsoft Power Platformプレミアム機能には主に3つのメリットがあります。

1. 組織全体でのローコード・ソリューションの拡張性の向上
2. ローコードの効果を高める上での障壁の除去
3. 従来の開発コストとレガシーアプリケーションの保守コストの削減

同調査によると、Microsoft Power Platformプレミアム機能を使用している平均的な複合組織(年間売上高 30 億米ドル、従業員数 10,000 人のグローバル企業)を想定した場合、Microsoft Power Platform の使用によって得られる502% の ROI に加えて、プレミアム機能の使用によって得られる前述の3つのメリットにより、さらに 140%のROIと45%のアプリケーション開発コストの削減が見込まれ、その価値は3年間で 832 万米ドルの正味現在価値 (NPV)に相当するものでした。

1. 組織全体のローコード・ソリューションの拡張性の向上

プレミアム機能により組織全体でのローコード・ソリューションの拡張性が向上すると、データサイロ化の解消、再利用可能なコードの増加、およびガバナンスとセキュリティの拡張が可能となります。 
例えば、Microsoft Teams の外部にある Microsoft Dataverse にアクセス可能となり、データ管理が容易になります。Dataverse はさまざまなソースからの異種データ統合やデータ整理に役立ち、その結果、組織全体でデータやコードの再利用が可能になり、拡張性がさらに向上します。Dataverse導入以前は、ソリューションの構築に多大な開発リソースを投入するか、SharePointやその他の暫定的な回避策に頼るしかなく、大規模で複雑なデータモデルには不都合でした。

2. ローコードの効果を高める上での障壁の除去

市民開発者の障壁を取り除くことにより、ソリューション構築やローコードツールの採用が容易になり、ビジネスプロセスの合理化とビジネス成果の向上に寄与することになります。
Microsoft Power Platformのプレミアム機能がなければ、一部の組織では、データを安全かつ効率的に公開することができませんでした。そのため、アプリケーションの開発速度が低下し、多くのソリューションが未着手となっていました。しかし、プレミアム機能への移行により、Dataverse、プレミアムデータコネクタ、および管理された環境を使用して、市民開発者の障壁を取り除くことができました。

管理された環境とセンターオブエクセレンスのスターターキットにより、IT部門は、簡単に拡張可能なエンタープライズグレードのガバナンスとセキュリティを実装し、組織全体のコンプライアンスを確保することが可能です。このような強固な基盤があれば、市民開発者はDataverseの統合データを使って、これまでデータのサイロ化によって阻害されていたソリューションを実現できるようになります。また、プレミアムコネクタにより、市民開発者はSAPなどの主要なデータベースにアクセスし、プロの開発者が構築したカスタムAPIを使用して、未着手のアプリケーションを減らすことができます。
その結果として合理化されたビジネスプロセスは、3年間で 700 万米ドルの現在価値、改善されたビジネス成果は3年間で 300万米ドルの現在価値に相当します。

3. 従来の開発コストとレガシーアプリケーションの保守コストの削減

従来のアプリケーション開発コストの削減とレガシーアプリケーションの保守コストの削減につながります。ローコードツールにより、レガシーアプリケーションの廃止を促進し、組織をさらにデジタル化できるのです。
プレミアム機能により、管理された環境でガバナンスとセキュリティが容易になり、Dataverseでデータのサイロ化が解消され、プレミアムコネクタで多数のソリューションにAPIを再利用できた場合、平均でレガシーアプリケーションの54%が廃止されます。
レガシーアプリケーションの廃止によるコスト削減額は496.8千米ドル、削減される開発工数は、3年間で380万米ドルに相当します。

まとめ

以上のように、Microsoft Power Platformプレミアム機能のメリットは、組織全体のローコード・ソリューションの拡張性の向上によるデータサイロ化の解消や再利用可能なコードの増加、ガバナンスとセキュリティの拡張、コンプライアンスの確保、ビジネスプロセスの合理化やビジネス成果の向上、開発コストやレガシーアプリケーションの保守コストの削減など多岐にわたります。

富士フイルムデジタルソリューションズでは、Microsoft 365ライセンスで利用可能なPower Platformを活用したローコード・ノーコードでのアプリ開発による業務効率化やDX推進をご支援しております。また、Power Platformの知識を習得したいお客様に対するハンズオン教育と導入したアプリをより詳細に理解いただくための導入教育サービスも行っております。
当社のMicrosoft Power Platformソリューションについてはこちらをご覧ください。資料ダウンロードはこちらのフォームをご記入ください。

出典:https://cloudblogs.microsoft.com/powerplatform/2022/11/28/forrester-tei-highlights-3-benefits-of-power-platform-premium-capabilities/
解釈・翻訳:FBDS

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