ERPの選び方

 Mar 26, 2024 8:00:00 AM  富士フイルムデジタルソリューションズ株式会社

 

ERPの選定においては、革新的なソフトウェアを見つけることではなく、日常の業務プロセスを効果的に合理化し、規制基準に準拠し、ビジネスの成長に合わせて拡張できる最新のソリューションに選択肢を絞り込むことが肝要です。
では、どのようなERPを導入すべき、あるいは導入すべきでないのでしょうか。

適切なERPを見つけることがビジネスにとって重要な理由

効果的なERPは、すべてのビジネスプロセスを統合できます。それによって、コラボレーションを改善し、データに基づく意思決定をサポートし、ビジネスの生産性を向上させます。以下のような業務をサポートするERPを探すとよいでしょう。

  • 財務管理:会社の資産、キャッシュフロー、会計の管理を改善します。
  • サプライチェーンと運用管理:購買、製造、在庫、販売注文処理を合理化します。
  • CRM(顧客関係管理):より良い顧客サービスを提供し、クロスセルやアップセルの機会を増やします。
  • プロジェクト管理:請求とプロジェクト監視を管理し、予算内で納期に間に合うよう管理します。
  • 人事管理:ビジネスの成長を支援する従業員の募集、採用、管理、給与支払を行います。
  • ビジネスインテリジェンス:分析、レポート作成、ビジネスインテリジェンスなどに役立つ使いやすいツールを提供します。

ビジネスがグローバル規模で成長・拡大する中、ERPを利用すると、可視性を維持し、業務手順を標準化できるため、新規市場への参入が可能になります。ERPグローバルソフトウェアには、次のようなメリットがあります。

  • 仮想組織間のコラボレーション:バリューチェーンのその他の工程、パートナー、サプライヤーとの連携が容易になります。
  • 新しい市場への進出:最小限のIT工数で、新しい拠点、地域、業種に対応できます。
  • IT環境の単純化:既存のIT投資を活用し、単一のERPソリューションを標準化することで、イノベーションを起こしやすくなります。

適切なERPを見つける3つのステップ

適切なERPを見つけて実際に導入するのは大変な作業ですが、ちょっとした準備で負担が減ります。ここでは、3つのステップをご紹介します。

1.調査を行う
ビジネス要件の詳細な調査から始めるのは良いのですが、その際に「どのプロセスでうまくいっていて、どのような点でサポートが必要なのか」を改めてゼロベースで整理することが重要です。社内調査を終えたら、調査対象を広げ、競合他社の動向や顧客の期待を確認するとよいでしょう。
2.選択肢を検討する
要件と、どのプロセスから開始するかを把握できたら、ニーズに合ったERPを検討します。まずは現在の状況を把握し、将来像を描き、目標達成に役立つERPを見つけましょう。
3.パートナーを選択する
適切な技術パートナーは、財務管理から製造、サプライチェーン管理まで、必要なソフトウェアの導入をサポートしてくれるはずです。パートナーの価値や将来的な関係性を見極めるには、目標達成に必要なスキル、業界の専門知識、技術を持っているかどうかを確認するためのデモを実施してもらうとよいでしょう。

ERP導入においては、担当者だけでなく、ユーザーからIT管理者まで、全従業員がERPの選択プロセスにある程度関わることが大切です。

最新のERPのメリット

様々なERPが存在しますが、次の点に留意しましょう。ERPは、日常業務を支援するだけでなく、企業の長期的な成長を支援するものでなくてはなりません。また、さまざまな財務プロセスや業務プロセスを支援する機能や、ビジネスニーズに適応できる柔軟性を備えていることも重要です。ビジネスプロセスの自動化を可能にし、インサイト、セキュリティ、拡張性を提供する最新のテクノロジープラットフォーム上に構築されていることも必要です。最新のERPが提供できるその他のメリットは、以下のとおりです。

手頃な価格
選択するソリューションは、ビジネスの規模、必要な機能、データのホスト場所など、様々な要素に応じて、複数の価格設定があるでしょう。総所有コスト(TCO)を考慮して、技術パートナーとコスト交渉を行いましょう。

互換性
現在のビジネスプロセスに対応し、プロセスを改善することができるソフトウェア を選択しましょう。効率的なERPは、サーバー、オンプレミス、またはクラウド・ソリューションにインストール可能で、タブレットやスマートフォンなどの会社のデバイスで表示できる必要があります。

拡張性
効果的なソリューションは、既存のソフトウェアやサービスと容易に統合可能で、ローカル、グローバルのビジネスの拡大にも対応可能である必要があります。 新たなビジネスチャンスを見出し、事業を拡大する際に複数のシステム間で移行が可能となります。

セキュリティ
クラウドへの移行を検討している場合は、ネットワークとデータセキュリティに特化したERPを探しましょう。選択したソリューションが、各業界で求められる規制コンプライアンスのニーズに対応できることも重要です。

展開のしやすさ
クラウドへの移行の際、新しいERPの統合で最も厄介なのが実際の導入です 。オンプレミスや自動化クラウドベースソリューションなど、展開オプションを調査しましょう。クラウドERPを使用するメリットについては、次に 詳しく説明します。

クラウドERPについて知っておくべきこと

スピード、アジリティ、費用対効果、競争力の獲得など、クラウドERPを検討すべき理由はたくさんあります。
クラウドでERPを導入するその他のメリットをご紹介します。

  • 迅速なビジネス変革を可能にします。
  • データをオフプレミスに安全に保管し、脆弱性を低減します。
  • 高価なソフトウェアやハードウェアの購入を避けられます。
  • ほぼすべてのデバイスでリアルタイムの情報を表示します。
  • ITスタッフを採用・管理しなくてもITニーズに対応できます。
  • 柔軟なクラウド展開オプションとオンプレミス展開オプションを利用し、業界規制に準拠します。
  • ビジネスプロセスの変更を簡素化・迅速化し、既存のシステムとシームレスに統合し、世界各国におけるコンプライアンスを単純化し、規模に応じて柔軟に拡張/縮小します。

Dynamics 365 財務・業務アプリケーションは、成長を加速し、グローバル規模でリアルタイムにデータに基づく意思決定を行い、ビジネスのDXを支援するインテリジェントなビジネスソリューションです。

統合クラウド型ビジネスアプリケーションMicrosoft Dynamics 365

まとめ

ERPを選択する際は、日常の業務プロセスを効果的に合理化し、規制基準に準拠し、ビジネスの成長に合わせて拡張できる最新のソリューションに選択肢を絞り込む必要があります。その際、財務管理、サプライチェーンと運用管理、CRM、プロジェクト管理、人事管理、ビジネスインテリジェンスなどの機能を有するERPを探すとよいでしょう。グローバル展開を見据えて、仮想組織間のコラボレーション、新しい市場への進出、IT環境の単純化の機能を備えたグローバルERPの選択も視野に入れておきたいものです。
適切なERPを探す際は、1.調査を行う2.選択肢を検討する3.パートナーを選択する、の3つのステップで行うとよいでしょう。
最新のERPは、価格、互換性、拡張性、セキュリティ、展開のしやすさなどにメリットがあります。また、クラウドで導入すると、迅速なビジネス変革、データの安全保管や脆弱性の低減、高価なソフトウェアやハードウェアの購入不要、ビジネス規模に合わせた柔軟に拡張/縮小など様々なメリットがあります。

富士フイルムデジタルソリューションズは、製造業を中心とするお客様への豊富なMicrosoft Dynamics 365導入経験とノウハウを活かして、スピーディな導入をご支援いたします。
当社のERPソリューションはこちら、ERP導入の2つの方法はこちら、資料ダウンロードはこちらをご覧ください。
当社のソリューション・サービスに関するお問い合わせは、こちらのフォームよりお願いいたします。

出典:https://dynamics.microsoft.com/en-us/erp/erp-software/
解釈・翻訳:富士フイルムデジタルソリューションズ株式会社

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